製品情報
TIS370Cギャップフィラー

モメンティブ製「TIS370C」は、熱伝導性のシリコーンコンパウンドです。空気中の湿気(水分)と反応して、表面は硬化皮膜を形成し、内部はマスチック状となる塑性コンパウンドです。作業性に優れ、各種自動システムによる塗布が可能です。微細な隙間にも密着し、熱伝導性と絶縁性を両立。長期安定性に優れたギャップフィラーとして、放熱設計を支援します。
※マスチック状となる塑性コンパウンドとは?
高粘度で柔軟性を持ち、施工後もある程度の可塑性(変形可能性)を維持する材料という意味です。ギャップフィラーとして、ヒートシンクと基板間の隙間を埋め、熱抵抗を低減します。
特徴
熱伝動性を発揮し、熱を発生するデバイスの長期的な信頼性向上に貢献します。表面はゴム状に硬化し、内部はマスチック状となる特性を持っています。
- 軟らかいゴム・ゲル状に硬化する材料をラインナップしています。
- 塗布後も形状を保持し、垂れ落ちません。
- 三次元形状にも追随します。高さが一定でない面にも対応します。
- アセンブリ圧力が少ない製品です。
- オイルブリードが少なく、リワーク性に優れています。
- 熱伝導性(3.7W/mK)に優れています。
- 耐熱耐寒性に優れ、硬化後は -40~+150°Cの広い温度範囲で使用できます。
- 揮発分が極めて少なく、加熱時の安定性に優れています。
- 脱アルコール反応タイプで金属に対する腐食性がありません。
他の材料に対する利点
放熱シートに対する利点
- 高さが一定でない面にも対応します。
- 3次元形状に追従します。
- 部品に対する応力が小さい。
- プレカット、ダイカットの必要がない。
- 使用中に裂けない
放熱グリースに対する利点
- ポンプアウト、オイルブリードしにくい
- リペアの際、汚れにくい
一般特性
硬化前
| 項目 | 単位 | 特性値 |
| 外観 | 灰黒色ペースト状 | |
| 粘度(23°C) | Pa·s | 400 |
| タックフリータイム | 分 | 10 |
硬化後(硬化条件:23°C、50%RH、7日間硬化)
| 項目 | 単位 | 特性値 |
| 外観 | 表面: 硬化皮膜 内部: マスチック状 | |
| 密度(23°C) | g/cm3 | 3.19 |
| 熱伝導率*1 | W/m·K | 3.7 |
| 熱抵抗*2(BLT:60μm) | mm2·K/W | 23 |
| 体積抵抗率 | MΩ·m | 150 |
| 低分子シロキサン*2(D4-D10) | ppm | < 100 |
*1 熱線法による
*2 レーザーフラッシュ法による(シリコンチップにサンド)
記載のデータは、弊社の試験方法による実測値・特性例であり、規格値ではありません。
ご使用に際しては、貴社使用条件に適合するか必ずご確認願います。
製品データシート
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安全データシート
572 KB
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安全データシート(SDS)は随時変更されます。最新版をご確認の際は、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン合同会社のホームページをご確認ください。


