製品を探す

製品情報

TIA350R1成分加熱硬化型

電子機器の高性能化・小型化が進むほど、内部にこもる熱をいかに効率よく逃がすかが製品の信頼性を左右するようになっています。CPUやパワー半導体、LEDといった発熱部品は、性能を引き出せば引き出すほど発熱量も増え、放熱が追いつかなければ動作不良や寿命低下、最悪の場合は故障につながりかねません。こうした課題に対して現場でよく採られる対策が、発熱体とヒートシンクやヒートスプレッダーといった放熱部材の間に「熱を伝えながら、しっかり固定する」材料を挟み込む方法です。とはいえ、熱伝導性を高めようとすると接着力が犠牲になったり、硬化に時間がかかって生産性が落ちたりと、現場では性能とのバランスに悩まされることも少なくありません。

そうした中で注目したいのが、モメンティブ社の放熱接着剤「SILCOOL® TIA350R」です。1液タイプの加熱硬化型シリコーン接着剤でありながら、低温・短時間でしっかり硬化し、高い熱伝導性も兼ね備えています。プライマー処理なしで多くの被着体に接着でき、電気絶縁性や金属への非腐食性も備えているため、ダイアタッチやヒートシンクの接着など、放熱が求められる組立工程に幅広く採用できる製品です。2液を混合する手間がなく、計量ミスや混合不良によるロスを抑えられる点も、生産現場にとって扱いやすいポイントです。

加熱硬化型接着性液状シリコーンゴムとは?
加熱によって硬化し、接着性とゴム弾性を兼ね備えた液状シリコーン材料です。熱によって触媒が活性化され、短時間で均一に硬化できるため、量産工程に適しています。副産物が少なく寸法安定性に優れ、金属・樹脂・ガラスなど多様な素材に高い接着性を発揮します。電子部品や精密機器の封止・接着に最適です。

特徴

  • 優れた熱伝導性
    硬化後の熱伝導率は3.5 W/m・Kと高く、効率的に熱を逃がします。
  • 低温・速硬化
    120°C・30分程度の加熱で硬化が完了し、生産タクトの短縮に寄与します。
  • 1成分型で扱いやすい
    計量・混合の工程が不要です。
  • 電気絶縁性
    体積抵抗率4.8×10⁶ MΩ・m、絶縁破壊強さ20 kV/mmと高い絶縁性を確保しています。
  • プライマー不要
    多くの被着体に下地処理なしで接着可能です。
  • 金属に優しい
    金属を腐食させにくい性質を持ちます。

想定される用途

半導体ダイとヒートスプレッダーの間の放熱・接着材として
パッケージ内部でダイとヒートスプレッダーを接合する工程では、両者をしっかり固定する接着力と同時に、ダイで発生した熱をパッケージ外へ逃がすための熱伝導経路としての役割が求められます。TIA350Rは熱伝導率3.5 W/m・Kを確保しつつ1液で安定した接着が可能なため、ダイアタッチ工程における放熱・固定材として、また従来の放熱グリースでは固定力が不足し脱落や経時的なポンプアウトが懸念されるような構造において、接着剤タイプの放熱材への置き換えを検討する際の選択肢となります。

各種熱源とヒートシンク・放熱部材との接着として
CPUやGPU、IGBTをはじめとするパワー半導体モジュール、車載・産業機器用のパワーデバイス、高輝度LEDなど、動作時に発熱が大きい部品では、放熱フィンやヒートシンク、ヒートパイプ、金属筐体といった熱分散装置との間に介在させる材料の性能が、機器全体の放熱効率や信頼性に直結します。TIA350Rは多くの被着体にプライマーなしで接着できるため、アルミや銅などの金属部材とのアセンブリ工程に組み込みやすく、振動や熱サイクルがかかる環境でも部材間のずれや浮きを抑えながら熱を伝える、構造接着兼放熱材として活用できます。電気絶縁性も備えているため、絶縁を確保しつつ熱だけを伝えたい基板実装や電源モジュールなどの用途にも適しています。

このように、TIA350Rは「貼る」と「熱を逃がす」を同時に満たしたい工程全般において、放熱グリースや両面テープ型の放熱材に代わる選択肢としてご検討いただけます。

特性例

硬化前
項目単位特性値
外観灰色
粘度(23°C)Pa·s67
硬化後の性質(120°C x 30分)
項目単位特性値
密度g/cm33.1
熱伝導率*1W/(m·K)3.5
熱抵抗(BLT:50μm)*2mm2·K/W24
硬さ(タイプA)77
引張強さMPa1,6
切断時伸び%20
引張せん断接着強さ*3Mpa1.0

*1: 熱線法 *2: レーザーフラッシュ法 *3: Al/Al

保管について

室温保管では徐々に粘度が上昇しますので、冷蔵庫保管(0~10°C)してください。なお、低温から室温に戻す際、結露しますので、室温に戻してから開栓してください。冷蔵保管にお困りの際は、安達新産業株式会社に問い合わせください!

製品データシート
834 KB
pdf
安全データシート
532 KB
pdf

安全データシート(SDS)は随時変更されます。最新版をご確認の際は、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン合同会社のホームページをご確認ください。