モメンティブ製シリコーン消泡剤の選び方

消泡剤は「材料」ではなく「プロセス最適化ツール」
製造現場における泡は、単なる見た目の問題ではありません。
- 生産効率の低下
- 充填不良やオーバーフロー
- 品質ばらつき(ピンホール・ムラ)
- センサー誤検知
といった重大なトラブルの原因となります。特に近年の自動化・スマートファクトリー環境では、泡は「見えないノイズ」として工程安定性を大きく左右します。
モメンティブのシリコーン消泡剤は、微量添加で高い消泡効果・耐熱性・化学安定性を持ち、食品・化学・塗料・排水など幅広い分野で使用されています。しかし重要なのは、「どの消泡剤を使うか」ではなく「どう選ぶか」です。
1. 最初の判断:「工業用」か「食品用」か
消泡剤選定は、ここで9割決まります。
👉 工業用途か、食品用途か
安達新産業株式会社 AD-Chemiでは、モメンティブ製消泡剤を
- 工業用:3品種 TSA732,TSA730,TSA720
- 食品用:4品種 TSA750S,TSA750,TSA737,TSA737F
に整理し、用途に応じた最適選定を可能にしています。
2. 【工業用】3品種で考える選定ロジック
対象製品: TSA732 / TSA730 / TSA720
工業用途では 消泡力 × 分散性 × プロセス適合で選定します。
■ STEP1:速効性(破泡力)はどこまで必要か?
▶ 強い破泡力が必要
- 高発泡系
- 強撹拌
- 立ち上がり泡が多い
👉 TSA732→ シャープな破泡性能、「まず泡を潰す」用途に最適
▶ そこまで強くなくてよい → 次へ
■ STEP2:分散性・安定性を重視するか?
▶ YES
- 塗料・インキ
- 均一性が重要
- 外観欠陥NG
👉 TSA720→ 分散性に優れ、安定運用しやすい
▶ NO → バランス型へ
👉 TSA730→ 破泡力と分散性のバランス型、 工業用途の“基準モデル”
■ 工業用まとめ

3. 【食品用】4品種で考える選定ロジック
対象製品: TSA750S / TSA750 / TSA737 / TSA737F
食品用途では 速効性 × 持続性 × 安全性で選定します。
■ STEP1:速効性が必要か?
▶ YES(今すぐ泡を消したい)
- 充填工程
- 表面泡対策
👉 TSA737→ 速効性に優れる標準タイプ
■ STEP2:持続性が必要か?
▶ YES(再発泡を防ぎたい)
- 発酵工程
- 循環ライン
👉 TSA737F→ 持続性強化タイプ、 長時間安定
■ STEP3:高負荷(油分・固形分)か?
▶ YES
- 食用油
- マーガリン
- 高濃度食品
👉 TSA750(速効性) / TSA750S(持続性)→ 高負荷環境でも安定した消泡性能
| 製品 | 特徴 | 製品タイプ | 推奨用途 |
|---|---|---|---|
| TSA737 | 速効型 | エマルジョン型 | 充填・表面泡 |
| TSA737F | 持続型 | エマルジョン型 | 発酵・連続工程 |
| TSA750 | 速効型 | オイルコンパウンド型 | 高負荷食品 |
| TSA750S | 持続型 | オイルコンパウンド型 | 汎用・扱いやすい |
4. よくある失敗(工業・食品共通)
❌ 強すぎる製品を最初に選ぶ
→ 外観不良・副作用
❌ 1製品で全工程対応しようとする
→ 工程ごとに最適解は異なる
❌ 添加量で調整する
→ 本質は“製品選定”

5. 安達新産業の提案価値
さらに補足しておきたい重要なポイントがあります。現在、AD-Chemi上では、実際の現場で採用実績が多く、流動性の高いモメンティブ製消泡剤(TSAシリーズ7品種)を中心に掲載しています。しかし実際には、モメンティブ社の消泡剤ラインナップはこれにとどまらず、
- 特定の食品プロセスに最適化された専用品
- 極端なpH条件や高温環境に対応したグレード
- 特殊な界面活性剤系に対応するカスタム設計品
など、用途や条件に応じた多様な製品群が存在します。
👉 AD-Chemi掲載品は“代表的かつ実用性の高いコアラインナップ”
であり、
👉 すべての課題に対する唯一の選択肢ではありません。
だからこそ重要なのは、
👉 カタログから選ぶことではなく、条件に合わせて最適解を導くこと
です。安達新産業株式会社では、掲載製品に限らず、モメンティブ社の幅広いラインナップの中から、
👉 プロセス・用途・課題に応じた最適な消泡剤の選定・提案
を行っています。


